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La Marine その2

ノアムチエのレストラン、ラ・マリン。6品のアミューズに続いて、ここからが本番です。

前菜1は魚介類を盛り合わた料理です。
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イカにあさり、アワビ、ナイフ貝、真ん中に大きな手長海老がありますが、それはグランドメニューの私だけでした。この海老が微かに燻された風味がありました。周囲の黄色いソースはゼラチンで固めるタイプではなくて、とろみのあるもので、こちらも魚のブイヨンや様々な風味づけがされてあって口に含む度にそれぞれの魚介の食感と共に楽しめました。
私はこういう料理を待っていました!新鮮な魚介が手にはいるならば、こういう盛り合わせを食べてみたいと思うじゃないですか。家庭ではとてもできないレストランならではのお楽しみだと思います。
コパンのワインはロワールのchevernyの白ワインでした。

2品目の前菜はグランドメニューの私のみサービスされた料理で、黒い生牡蠣です。”エリカ”という名前のついた料理でした。
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エリカというのは、この辺りで呼ばれる大潮の愛称だそうです。黒い深い海なんでしょうね。黒いのはイカスミを使ったそうですが、少し甘みと酸味がありました。白いパウダーはミルクを乾燥させたものだそうです。とても詩的で芸術性の高い料理だと思いました。

3皿目の前菜はホタテです。
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このホタテが美味しいのはもちろんですが、マッシュのサラダ菜と共に添えてあるキャベツの葉がとても美味しくて、焼いてあるのと茹でたか蒸したかの2通りのキャベツの美味しさが主役のホタテを忘れてしまうくらい印象的でした。ソースは玉ねぎの汁とアーモンドミルクでほんのり甘みがありました。
コパンのワインは南のCahorsとピレネーの境界のあたりの白ワインでした。

4品目の魚の料理はタラ(cabillaud)でした。
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人参と人参のピュレとパセリのソースがかかっています。ピュレはもちろん人参だけの味ではなくて、甘みと酸味と複雑な味わいがありましたが、ここまで来て、野菜の味の濃さと素材の火入れのうまさを実感していました。

ここからが本当のメイン料理に入ると思いますが、5皿目の魚料理は舌平目です。
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これも私だけにサーヴィスされた料理で、この辺りの特別な舌平目だそうです。肉厚で、半生の火入れだったからか、普通の舌平目(sole)よりもヒラメ(turbot)に近い食感でした。バターソースに黄色い魚の卵、赤いチコリの苦味がアクセントになって効いていました。

上にも書きましたが、まず野菜がとても美味しい!こちらのシェフはノアムチエに自分の野菜畑を持っていて、毎朝その日に使用する野菜を摘んでくるのだそうです。ノアムチエはジャガイモがとても有名ですが、ジャガイモは痩せた土地でも作れるので、これだけの野菜を栽培できる土地に改良するまでは、相当努力されたのだと思います。
シェフのこだわりはまだまだあって、自分が全て確認しないと気が済まないので、用事がある時はレストランも休むことを辞さないそうです。
そういえば、前日に予約の確認の電話を入れたところ、「本日は特別に閉店しております」とメッセージが入っていたのもそういうことなのかもしれません。。。
ある程度以上のレストランになると素材の火入れが完璧なのは当然のこととも言えますが、そういうことも決して気を抜かない毎日の姿勢の表れなのだと思いました。

次回は唯一の肉料理とデザートに続きます♪



by kuma-rennes | 2017-02-14 00:50 | 美味しいお店/レストラン
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