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カニクリームコロッケ

旅行に出ても金曜日に戻るよう計画を立てるのは、土曜のリスのマルシェに行きたいから。。。

朝起きてそのまま着替えてマルシェへ出掛けます。これだけは、レンヌはもちろん、パリ時代から私がずーっと続けていた習慣でした。旅行中の今でも”そういうもの”として何も考えずにむっくり起き上がります。
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この日はカニを目当てに買い物をしてきました。
私はエビよりもカニの方が好きです。身を取り出す作業も好き。新鮮なものをきちんと茹でれば脚の身はスルッと抜けます。胴体は諦めずに探検するように切って探ると、ここにも!あそこにも!あった!と喜びが得られます。ただし、途中で絶対に味見をしないのが私の鉄則です。味見をすればそこからズルズルと食べ続けてしまいますから。。。

しかし、今日のカニは大きいので鍋に入るのかが一番の問題でした。(1,5キロあります)
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そこに解決策。たまたま先日、お友達から巨大な圧力鍋をいただいたので、その鍋を使えばいい。。。
ちょこっと頭部(?)が出ていて「いい湯だな〜♪」と思わず歌ってしまいそうですが、当人はそれどころではなかったはず。。。

本当は茹でて手作りマヨネーズと食べるのが一番ですが、コパンがカニクリームコロッケが食べたいというので、ほぼ一日がかりで作りました。

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甲羅が大きいのでお皿に使ってみました。
パン粉はパン屋さんで買ったパンドミをフードカッターで細かくしました。昔の私なら食パンから作ってましたが、日本の生活で多少の時短を覚えました〜♪




# by kuma-rennes | 2019-11-17 23:34 | マルシェ/食材

Carantec/Bretagne

Morlaixから半島へ15キロほど北上してCarantecへ行きました。
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こちらが1日目のお宿、こちらも十数年前と同じホテルレストランで、部屋の眺めも全く同じです。ここからMorlaix湾を一望できます。

つい2、3ヶ月前、長年シェフを務めていたPatrick Jeffroyが若いシェフに立場を譲って自分はしばらくサポートに回りつつ、現役を退くという記事が新聞に載っていたので、チェックマン・コパンは新しいシェフがどんな風かチェックしたかったそうです。

プチポーションのコースもありましたが、コースにはないオマール海老を食べたい人がいたので、アラカルトで。
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私はホタテ、コパンはフォアグラの前菜
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メインは私がサンピエール、コパンがオマール海老
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デザートは私がイチジクとカシスのサヴァランで、コパンがタルトタタンにしました。
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まず、コパンのフォアグラのプレートが、古いのか新しいのかよく分からないデザインですが、とにかく綺麗でした。ぐるぐるはカリンのペーストだそうです。
私は懲りもせずホタテを選びましたが、小さいオンディーブが美味しかったのと、ホタテとオレンジとグレープフルーツの組み合わせが良かったのと、何のピュレだったか酸味があってとても美味しかったです。ただ、色んな味が混ざりすぎて印象がばらける感もありました。

毎回ホタテを選んでしつこいと自分でも思いましたが、コパンはもっとしつこくて、十数年前も同じフォアグラとオマール海老の選択をしたそうです。(だいたい普通は覚えてないと思うんですが。。。)
食べ比べた結果、前のシェフに比べて少々繊細さに欠けると言っていましたが、今のシェフはまだ30歳なので、これからどんどん磨きがかかることでしょう。。。
それと、フォグラとオマール海老に合わせたシャブリの白ワインがコパンの好みにドンピシャリで気に入ったみたいです。

話は逸れますが、前にコパンに卵はどんな食べ方が一番好きかと尋ねたところ、何故か好きじゃない方から順に答えられ、その理由も聞かされ、最後にやっと”ゆで卵”だと教えられました。コパンのゆで卵はゆで卵とは言えないくらいゆるゆるの代物で、ほとんど生卵の状態がいいのだそうです。
そしてこのホテルの朝食で卵はどう食べるか聞かれた時に、本当はゆで卵にしたかったそうですが、自分の好みがあまりに難しいために人に頼めず、結局2番目に好きな目玉焼きにしていました。目玉焼きならば大抵半熟で出てくるので心配がないからです。しかも!白身の部分は食べ残していたので思わず苦笑してしまいました。要するに黄身が好き!なだけですね。。。オムレツは白身と混ざって黄身が半減するからダメなんですって。。。



# by kuma-rennes | 2019-11-17 06:36 | 美味しいお店/レストラン

Morlaix/Ki ka farz/Bretagne

少し間が空きましたが、その間、2泊3日でブルターニュを小旅行していました。
私はまだ海を見ていませんでしたからね。。。

ブルターニュは西のフィニステール、中央北側がコット・ダルモー、南側がモルビオン、東がイル・エ・ヴィレンヌと分かれていますが、コパンはフィニステールの素朴で荒々しい海が好きなので今回もそちらへ。。。
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まずはMorlaixまで行きました。モーレックスと書いてモーレ(モルレ)と読みます。
レンヌから180キロくらいですが、ブルターニュは高速道路がないので国道で2時間程かかりました。

水道橋がシンボルのように目立っています。
以前、ブルターニュに住む前に、パリから旅行で訪れた時にこの街には立寄っていましたが、それも十数年振りのことで、その時はサロンドテでお茶して、今のアパートの玄関に飾っているランプを買ったのが思い出です。
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今回は町歩きをして、旧市街を少し歩きました。
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市内のビストロで昼食も食べましたが、私は初めて"KI・KA・FARZ"を食べました。
キ・カ・ファーとはブルターニュの郷土食で、キはブルターニュ語で肉のこと、カは&、ファーはそば粉を意味するので、直訳すると”肉とそば粉”のお料理です。
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豚肉やソーセージをポトフみたいに煮込んで細かくしたそば粉をスープにつけながら食べるようですが、野菜は必ずしもあるわけではなく、この魚ヴァージョンもレストランの看板で時々見かけることがありました。
食べてみると想像以上の味ではなかったけれど、多分、昔から食べ慣れている人はこのそば粉の風味がなんとも言えず美味しいのだと思います。

そして、このそば粉は一体どの時点で加熱しているのだろうと素朴な疑問が湧いたのでお店の人に尋ねると、まず最初に布でそば粉を包んでお湯で加熱するそうです。出来上がったそば粉の塊を切り分けて、両手で揉み合わせて細かく砂状にするので、意外と手がかかっていると思いました

とにかく私は、ずーっと気になっていたキ・カ・ファーをやっと食べられたことが非常に満足でした♪




# by kuma-rennes | 2019-11-16 02:33 | 旅行/散策

Chez Paul

月曜日は祝日で、ポールのお宅にお茶に伺いました。ポールはコパンの知り合いで、私は初めてお会いする方です。。。
そしてこの訪問はポールからのお誘いではなく、こちらが遊びに行きたいと押しかけた形で、ポールの家はちょっと面白いから私に見せたいというコパンの思いつきからでした。

当日、近道が工事中だから回り道をして来ることになるとポールから連絡がありましたが、田舎道はたかだか10キロでも30分近くかかることもあります。
ポールの家は住所に番地がなく、"Lieu dit"(通称、、、という場所)なので、車のナビでも明確に表示されるか訝しい所でした。
案の定、迷いに迷って到着したポールの家は、古い農場を改造した長い平屋で、確かにちょっと面白いおうちでした。
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ただ、ごめんなさい。。。
ポールと奥さんのニコルは写真を撮っていいと言ってくれたのですが、その頃はもう帰り際で、昼間の自然光の景色と比べるとあまりにも残念な時間になっていました。

特筆すべきは台所が二つある点で、玄関から第一サロン、台所、食卓&サロンと続く長い家で、一番奥にガラス張りの夏用の台所があって、それがとても気持ちのよい場所でした。光がたくさん入って外に開放されているうえに周りは森の中のように緑が一杯なので、こんなところで料理ができたら鼻歌どころか踊ってしまいそうだと私は思いました。

ポールとニコル夫妻は室内装飾もとても凝っていて、どこもかしこも絵になりました。
私は特に、ナイフのコレクションボードが気になって見せてもらいましたが、コレーズのラギョルはもちろん、ブルターニュのクロゾン、バスクのものも並んでいました。別の食器棚からラギョルのナイフとフォークセットで、柄の部分が牛の角でできているものも見せてくれましたが、それがまた微妙な色合いで美しいナイフでした。

ニコルは料理やお菓子作りが好きなようで、マドレーヌを焼いて出してくれました。バターはもちろん塩入りで、オレンジ水で香りづけしていました。これがとっても美味しかったです!
合わせる飲み物はやはりフランス人!アルザスのgewurztraminer、それも貴腐ワインではない珍しいものを出してくれました。とにかく全てに凝っているお宅なのです。

暖かい暖炉の前でのおしゃべりは多義に渡り、最後はジビエの話題で盛り上がりました。ジビエの王様はベカス(ヤマシギ)だそうで、その身の繊細さと味の奥深さをポールが語れば、ニコルはその料理法を嬉しそうに教えてくれました。飾り棚にはポールが初めて仕留めたベカスの剥製が目立つところに置かれていました。茶色い羽の特別に美しい鳥ではなかったけれど、口ばしが他の鳥よりも長く細いのが特徴かと思います。私は今まで一度もベカスを食べたことがないので、一生のうちで一度は食べてみたいと思いながらポールとニコルの素敵なお宅を後にしました。

そしてもちろん、帰り道も散々道に迷ってレンヌのアパートに戻りました。
このアパートも1965年頃に建てた割と古い建物ですが、ポールの家から戻った私達には、いつものアパートが物凄い近代的に見えて、何だかタイムスリップしたような不思議な気がして笑ってしまいました。



# by kuma-rennes | 2019-11-13 08:26 | 旅行/散策

Chez Catherine

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昨夜はカトリーヌに食事に招かれて出掛けてきました。
どなたかと言いますと、J・ミッシェルの奥様で、J・ミッシェルは現在、ヨットでマルチニック諸島付近を旅しているので、彼女一人で私とコパンをもてなしてくれました。今回、レンヌに到着して早々お招きしたご夫妻の奥様です。

彼女は私のマカロンが大好きだといつも言ってくれるので、お礼のお礼にマカロンを作って手土産にしました。
フレーバーは苺とレモンとショコラ&栗と塩キャラメルです。4色のコックにバタークリーム、レモンクリーム、ガナッシュ、キャラメルを一から用意したので少々大変でしたが、苺ジャムだけはコパンが作っておいてくれたものがとても美味しかったので、それをベースに使いました。
カトリーヌはとても喜んでくれましたよ♪

J・ミッシェルがいると帰宅はいつも真夜中になるので、昨日はもっとあっさりした会になるだろうと想像していましたが、気づくと夜中の1時を回っていて驚きました。
お料理も「そんなに手の込んだものは作らない」と言っていたのに、前菜にホタテのポワレにマッシュのサラダ、メインはパンタード・フォレスチエール(ほろほろ鳥に森の茸とエンダイブを添えた料理)、チーズはもちろん、デザートにはリンゴのクランブル、ヴァニラアイスにフランボワーズのクーリを添えたもの用意してくれていました。どれもとても美味しかったです!

フランス人の、”呼ばれたら呼び返す”習慣はとても徹底されていますが、招く時はアペリティフから前菜、メイン、チーズ、デザートのどれも省略しないところは本当に感心してしまいます。クリスチャンでさえ、前菜は一度省略されたことはありますが、この一連の流れはなんだかんだ通されていました。

おまけにカトリーヌは料理上手だということが昨日判明しました。これまではJ・ミッシェルが主に作っているのだと私は思い込んでいたからです。思い返せば、あの二人のチームワークは完璧で、料理の内容からワインのセレクト、時間配分等、全て考えに考え尽くされたおもてなしが毎回行われていました。
今回はカトリーヌ一人だったので、あまり期待していなかったと言えば失礼ですが、私達はもっと気楽な食事を想像していたので、彼女のおもてなしのレベルの高さに驚いたのでした。

プロではなく、普通のフランス人の食事に招かれた時、彼らのように考え抜かれた食卓を用意できる人はとても少ないと思います。ただ、私はあまりフランス人の家庭に招かれた経験が多くないので、一般的にはどうなのかと彼女に尋ねてみると、彼女は昔、きちんと料理を習った経験があるという答えが戻ってきたので、とても納得しました。

それだけでなく、カトリーヌは元々とても優しい素敵な女性だと思っていましたが、それ以上に驕りがなくチャーミングで、思いやりもあって、知的好奇心の高い魅力的な人でした。

今回もきっと、我が家に招かれてそのお返しをしてくれただけではないのだと思います。ご主人が不在なら、それを理由に呼び返す必要など全くなかったし、気持ちだけならもっと手を抜いても良かったのに、、、彼女の誠実さを改めて感じ、彼女のことをもっと好きになった晩でした。
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私は今、この旅行で、星の王子様みたいに色んな人のお宅(惑星)を訪れて、多くのことを学んでいるのかもしれないなと思いました。

# by kuma-rennes | 2019-11-11 06:46 | お菓子作り