旅の行き道、ノルマンディはワインの産地ではないから残念だね‥…と話しかけたら、コパンはしっかりカルヴァドスに照準を定めていたので、フランス中どこに行っても楽しめて羨ましい人だと思いました。
カルヴァドスは林檎の発泡酒、シードルを蒸留して作ったお酒です。コニャックに少し近いけれど、コニャックは葡萄酒から作られていますよね。そして今回訪れたノルマンディのPays d'Augeはカルヴァドスの有名な産地でもあり、 ここのカルヴァドスはAOCの認定も受けています。 では、Augeのカルヴァドスはどういう特色かというと、蒸留を2回行なうのが他にはない製造方法なんだそうです。それによってアルコール度が70度まで上がるので、水を少し加えて薄めているものもあります。 そして今回、シードル街道といわれるシードルやカルヴァドスの産地で、一体どこのカーヴに行けばいいのかと考えて‥…民宿のマダムに聞くのが一番だと思いました。このマダムは、前日のレストランのシェフの奥様なので、美味しい情報には詳しいのです。(加えてとても気さくでお喋り。。。) 私達はマダムのお勧めだという隣村のDupontさんのカーヴを訪問してきました。 デュポン家はもう6、7代続いている老舗のカーヴで、30ヘクタールもの農場を所有しています。林檎の種類は70以上あるそうです。 上にも書きましたが、2回蒸留した液体は木の樽に詰められて、12年、15年‥…40年と寝かせられ、その年月によって風味や色合いも深く濃くなり、価値もまた上がっていきます。 私はまずお菓子に使いたかったので、それには2、3年ものの軽いものがいいと勧められました。コパンは幾つか試飲して15年のものを自分用に選んでいました。 それからカルヴァドスには水を加えて薄めていないタイプもあって、それは30年や40年もの、もしくはミレジムのものになるそうです。 カルヴァドス以外にも林檎ジュースやシードル、そして林檎の貴腐ワイン(醸造酒)などもありました。 特に、古い木の樽で寝かせたというcuvée réserve(キュヴェ・レゼルヴェ)や、シャンパーニュの様に作られたcuvée colette(キュヴェ・コレット)、苦みのある林檎の種類から作られた cidre triple(シードル・トリプル)などは、同じシードルを作っているブルターニュでも作られていない特別なシードルだということです。 カーヴを案内してくれた人は、以前ソムリエをしていましたが、故郷のこの地に戻ってきて今はここでカルヴァドス作りに専念しているそうです。カルヴァドスはワインやコニャックのようにまだ製造方法も認知度も発展途上だけれど、だからこそやりがいがあるとも言っていたし、美味しいシードルはワインのようにもっと食卓にあがるべきだと熱く語ってくれました。それでシードルに合う料理のレシピを印刷して渡してくれたので、今回仕入れたシードルと共に楽しんでみるつもりです。 次回、またノルマンディのこの辺りにやってきたら、ここのカーヴには再訪するだろうと思います。
by kuma-rennes
| 2015-04-14 04:52
| 飲み物
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